地質・地盤調査

地質調査・地盤調査のイメージ
土地の安全性を確認する重要調査

地質調査・地盤調査

地質調査は、建物を安全に支えるために土地の強さを確認する 「土地の健康診断」です。 売却・建築・開発・相続不動産の判断において、安心できる不動産取引の重要な資料になります。

地質調査とは

地質調査とは、土地の地盤が建物を安全に支えられるかを確認する調査です。 地盤の強さ、地層、支持層の深さ、地下水、液状化リスク、盛土の有無などを確認します。

戸建住宅不同沈下を防ぎ、基礎設計や地盤改良の必要性を判断します。
マンション建築支持層の深さ、杭の設計、地下水位の確認に関係します。
開発用地造成、盛土、擁壁、液状化などのリスク確認に活用します。

なぜ地盤調査が重要なのか

建物の傾きドアや窓が閉まりにくい、床が傾くなどの不具合につながります。
不同沈下建物の一部だけが沈み、基礎や外壁に大きな負担がかかります。
基礎のひび割れ沈下や地盤変形により、基礎クラックや雨水侵入の原因になります。
雨水浸透の影響排水不良や地下水位の変化により、地盤が緩む場合があります。
液状化リスク地震時に地盤が液体状になり、建物や配管に被害が出る可能性があります。
盛土・擁壁リスク盛土の締固め不足や古い擁壁は、沈下・変形・崩壊リスクの確認が重要です。

2026年最新動向

盛土規制法により、造成地・盛土・切土の安全確認がより重要になっています。
造成地では、過去の造成履歴、盛土範囲、排水状況、擁壁の安全性確認が重視されます。
災害リスク確認では、地盤調査だけでなくハザードマップとの照合が重要です。
金融機関の融資審査では、地盤改良費や擁壁補修費が資金計画に影響する場合があります。
住宅性能や長期利用の観点からも、地盤の安定性は重要な判断材料です。

地質調査の種類

① SWS試験 戸建住宅で最も多い調査

先端スクリューを地中に挿入し、荷重や回転数から地盤の強さを確認します。

費用目安:5万〜10万円前後

調査時間:2〜4時間程度

② ボーリング調査 マンション・事業用建物・開発案件向け

地中を掘削して土を採取し、地層・地下水・支持層を詳しく確認します。

費用目安:30万〜150万円以上

調査深度:10m〜50m以上になることもあります。

③ 表面波探査 非破壊で広範囲を確認

地表から振動を与え、地盤の硬さを推定する調査です。

費用目安:10万〜30万円前後

メリットは非破壊、デメリットは土の採取ができない点です。

調査種類・費用・期間・活用場面

SWS試験
費用目安
5万〜10万円
調査期間
2〜4時間
活用場面
戸建住宅
ボーリング調査
費用目安
30万〜150万円超
調査期間
1日〜数日
活用場面
マンション・開発用地
表面波探査
費用目安
10万〜30万円
調査期間
半日〜1日
活用場面
広範囲・非破壊調査
調査報告書
資料価値
買主様への安心材料
注意点
古い資料は再確認が必要

地盤改良工事とは

調査結果により地盤が弱いと判断された場合、建物を安全に支えるために地盤改良工事を行います。

表層改良

浅い軟弱地盤をセメント系固化材などで改良します。

費用目安:30万〜100万円

浅い軟弱地盤向けです。

柱状改良

地中に柱状の改良体を造り、建物を支えます。

費用目安:80万〜200万円

戸建住宅で多い工法です。

鋼管杭工法

鋼管杭を支持層まで打ち込み、建物荷重を支えます。

費用目安:150万〜400万円以上

支持層が深い場合に採用されます。

売主様が知っておくべきポイント

造成地、盛土地、崖地、擁壁付き土地、開発用地では、売却前調査が有効な場合があります。
過去の地盤調査報告書は、買主様への安心材料として価値があります。
建築確認や基礎設計では、地盤調査結果が重要な前提資料になります。
買主様からは、地盤改良履歴、液状化、盛土、擁壁、安全性について質問されやすいです。
地盤改良費が高額になる場合、住宅ローンや土地価格交渉に影響することがあります。
土地価格は、地盤の良否・造成履歴・擁壁リスク・改良費見込みによって評価が変わる場合があります。

よくある質問

Q 地質調査は必須ですか?

建築時は実務上ほぼ必要です。売却時は必須ではありませんが、資料があると買主様の安心材料になります。

Q 費用は誰が負担しますか?

建築目的なら通常は買主様・建築主様負担です。売却前に安心材料として取得する場合は売主様負担となることがあります。

Q 古い地盤調査報告書は使えますか?

参考資料として有効です。ただし造成、盛土、解体、地形変更があった場合は再調査が望ましいです。

Q 地盤が弱いと売れませんか?

売れないわけではありません。地盤改良により建築可能なケースも多く、費用とリスクの説明が重要です。

Q 地盤改良費用はどのくらいですか?

戸建住宅では30万〜200万円程度が多いですが、支持層が深い場合や杭工法では400万円以上になることもあります。

実務上の注意点

ハザードマップだけでは不十分災害リスクは確認できますが、地盤強度そのものは分かりません。
地盤調査だけでも不十分洪水・土砂災害・津波などは別途確認が必要です。
盛土履歴の確認古地図、航空写真、造成図面、行政資料も確認します。
擁壁の確認構造、築年数、水抜き穴、変形、ひび割れを確認します。
相続不動産の確認所有者が把握していない造成履歴や改良履歴がある場合があります。
開発用地の確認事業計画ではボーリング調査や行政協議が重要になる場合があります。
地質調査は、土地の健康診断です。

土地の価値は、立地や面積だけでは決まりません。 安全に建物を支えられるか、液状化や盛土・擁壁リスクがないかを確認することで、 売主様・買主様双方が安心して取引できます。

地盤調査報告書や地盤改良履歴は、売却時の信頼性を高める大切な資料です。