2026年 不動産登記法改正

2026 REAL ESTATE REGISTRATION REFORM

2026年
不動産登記法
制度改正

売主様が売却前に確認すべき登記情報を、 4つの改正ポイント別に、手続き・費用・注意点まで具体的に整理します。

所有不動産記録証明制度 住所等変更登記義務化 スマート変更登記 受付帳記載事項見直し

改正ポイント1|所有不動産記録証明制度

売主様に関係する内容

2026年2月2日から、本人・相続人・代理人などが、登記名義人ごとの所有不動産を一覧で確認できる制度です。 売却前・相続前・資産整理前に、所有不動産の見落としを防ぐために有効です。

手続き方法

本人・相続人・代理人の立場を確認
所有者本人、相続人、司法書士等の代理人として請求できるか確認します。
氏名・住所・生年月日等を整理
登記名義人を特定する情報を準備します。旧住所・旧姓がある場合は併せて確認します。
法務局またはオンラインで請求
窓口・郵送・オンライン請求の方法を選択します。
一覧を確認し、売却対象・相続対象を整理
見落としていた地方不動産、共有不動産、古い名義の不動産がないか確認します。
費用の目安
  • 窓口・郵送請求:1通1,600円程度
  • オンライン請求・郵送受取:1通1,500円程度
  • オンライン請求・窓口受取:1通1,470円程度
  • 司法書士へ依頼する場合:別途報酬が発生

改正ポイント2|住所・氏名・名称変更登記の義務化

売主様に関係する内容

2026年4月1日から、不動産所有者の住所・氏名・法人名称・本店所在地等が変わった場合、 変更日から2年以内に登記申請が必要です。 正当な理由なく怠ると、5万円以下の過料の対象となる可能性があります。

手続き方法

登記事項証明書を取得
売却予定不動産の登記簿上の住所・氏名・法人情報を確認します。
現在の住民票・戸籍・法人登記と照合
登記簿と現在情報が一致しているか確認します。
住所のつながりを証明する資料を準備
住民票、戸籍の附票、戸籍謄本、法人の履歴事項証明書などを用意します。
管轄法務局へ申請
ご自身で申請するか、司法書士に依頼します。
売却予定がある場合は決済前に完了
売買契約・決済・抵当権抹消と同時期になると、日程遅延の原因になるため早めに対応します。
費用の目安
  • 登録免許税:不動産1個につき1,000円
  • 住民票・戸籍附票・戸籍謄本等:数百円〜数千円程度
  • 法人履歴事項証明書:取得方法により数百円程度
  • 司法書士報酬:依頼内容・物件数により変動

改正ポイント3|スマート変更登記

売主様に関係する内容

住所等変更登記の負担を軽減するため、所有者があらかじめ検索用情報を申し出ることで、 住所変更等があった際に法務局が職権で変更登記を行う仕組みです。

手続き方法

検索用情報の申出ができるか確認
所有者本人の氏名・住所・生年月日等を整理します。
登記申請時または別途申出
今後の住所変更に備えて、法務局へ検索用情報を申し出ます。
住所変更が発生
住民基本台帳ネットワーク等との照合により、変更情報が確認されます。
法務局から確認・職権登記
必要な確認を経て、法務局側で住所等変更登記が行われます。
費用の目安
  • 検索用情報の申出:原則無料
  • 職権による住所等変更登記:登録免許税は非課税扱い
  • ただし、制度対象外・未申出の場合は通常の住所等変更登記が必要

改正ポイント4|不動産登記受付帳の記載事項見直し

売主様に関係する内容

2026年10月1日施行予定の改正により、法務局の受付帳に記載されていた 登記の目的・不動産所在事項等が見直されます。 これにより、相続登記・売買登記直後の情報をもとにした営業DMや仕入れ営業は大きく制限される可能性があります。

手続き方法

相続・売却直後の営業情報流出リスクを理解
これまで受付帳情報をもとに不動産会社から営業連絡が来るケースがありました。
登記後の営業DMに冷静に対応
「相続直後だから今すぐ売るべき」などの営業文句に流されず、資産価値を確認します。
売却する場合は情報公開方法を選択
囲い込み型ではなく、透明性ある販売・入札・複数購入希望者への公開を検討します。
価格根拠・販売戦略・登記状況を整備
受付帳依存の営業ではなく、売主様主導で売却準備を進めます。
費用の目安
  • 受付帳改正そのものについて、売主様側に直接の申請費用は通常発生しません。
  • ただし、売却前の登記事項証明書取得、相続登記、住所変更登記、司法書士確認には別途費用が発生します。
  • 営業DMに頼った売却判断ではなく、査定・販売戦略・入札方式の検討が重要です。

売主様のための売却前チェックリスト

  • 登記簿上の住所と現在住所が一致しているか
  • 氏名変更・法人名変更・本店移転が反映されているか
  • 相続登記は完了しているか
  • 共有者全員の住所・氏名が最新か
  • 所有不動産記録証明制度で保有不動産を確認したか
  • 売却前に司法書士へ登記確認を依頼したか
  • 営業DMだけで売却判断をしていないか
  • 透明性ある販売方法・入札方式を検討したか

THE不動産入札としての視点

登記情報の整備は、単なる事務作業ではありません。 売主様の大切な資産を、正確な情報で市場へ届け、 買主様が安心して入札できる状態を整えるための重要な準備です。

透明性 × 公正性 × 資産価値最大化。 2026年の登記制度改正は、 売主様主導の透明な売却戦略へ移行する大きな転換点です。

※本ページは一般的な情報提供を目的としています。個別案件については、司法書士・弁護士・税理士・管轄法務局等へご確認ください。