土地売却ガイド
大切な土地を、本来の価値で売却するために。
境界・測量・接道・用途地域・建築制限・税金・相続関係まで整えることで、土地の価値を正しく市場へ伝え、売主様にとって納得度の高い売却を目指します。
土地売却で最初に確認すべきこと
売却活動の前に、土地の基本情報、権利、物理的状況、法令制限を整理します。
土地査定で重要な評価ポイント
立地・駅距離
交通、生活利便、教育環境、商圏、人口動態が需要層と価格形成に直結します。
道路・形状
前面道路幅員、間口、奥行、方位、道路付け、旗竿地か整形地かを確認します。
造成・高低差
擁壁、切土・盛土、排水計画、造成の要否により買主負担と価格が変わります。
インフラ
上下水道、ガス、電気、引込状況、前面道路埋設管の有無が重要です。
法令制限
用途地域、建ぺい率、容積率、高度地区、防火地域、開発許可を確認します。
公的価格・事例
地価公示、路線価、固定資産税評価額、周辺成約事例、開発可能性を総合します。
土地売却の流れ
単なる販売活動ではなく、権利・境界・法令・税務・買主条件を整えながら、売主様の手残りと安全性を高める工程です。
土地売却で特に重要な実務項目
土地は建物以上に「見えないリスク」が価格と契約条件に影響します。売却前に整理できる項目を明確化することで、買主の安心感と価格形成力を高めます。
確定測量
隣地所有者・道路管理者の立会いを経て、土地の境界と面積を確定させる工程です。
- 登記簿面積と実測面積の差を確認
- 隣地立会いの可否を確認
- 官民境界がある場合は期間が長期化
- 実測売買か公簿売買かを整理
境界標・筆界確認書
境界杭や鋲の有無、筆界確認書の保管状況は、買主の安心感に直結します。
- 境界標が亡失していないか
- 過去の測量図と現況が一致するか
- 隣地所有者の署名押印があるか
- 境界紛争の履歴がないか
越境・越境覚書
塀、庇、雨樋、配管、樹木、ブロック、擁壁などの越境は契約条件に影響します。
- 越境物の所有者を確認
- 撤去するか将来撤去とするか
- 建替時・再築時の対応を明文化
- 買主へ事前説明する資料を整備
私道負担・通行掘削承諾
私道に接する土地は、持分・通行権・掘削承諾の有無が重要です。
- 私道持分の有無
- 通行承諾書の有無
- 上下水道・ガス工事の掘削承諾
- 金融機関評価への影響
セットバック
前面道路が建築基準法42条2項道路などの場合、道路中心線から後退が必要になる場合があります。
- 後退面積の確認
- 有効宅地面積の減少
- 建築可能面積への影響
- 道路後退部分の管理・寄附の確認
建築基準法上の道路
道路に見えても、建築基準法上の道路でない場合は再建築に大きな制限が出ます。
- 42条1項道路か42条2項道路か
- 位置指定道路か
- 建築基準法外道路ではないか
- 接道義務を満たすか
再建築不可リスク
接道義務を満たさない土地は、買主層・融資・価格に大きな影響があります。
- 接道幅員2m以上の確認
- 建築審査会同意の可能性
- 隣地取得や通路協定の余地
- 投資家・隣地所有者向け売却も検討
農地転用
地目が田・畑の場合、農地法の許可・届出が必要になることがあります。
- 市街化区域か調整区域か
- 農地転用の可否
- 買主資格の有無
- 決済条件に許可取得を組み込む
市街化調整区域
原則として開発・建築が制限されるため、買主候補や用途が限定されやすくなります。
- 既存宅地・線引き前宅地の確認
- 開発許可の可能性
- 属人性の有無
- 金融機関評価への影響
土壌汚染・地中埋設物
工場跡地、ガソリンスタンド跡、古い建物解体後は特に注意が必要です。
- 過去利用履歴を確認
- 地中基礎・井戸・浄化槽
- 土壌調査の要否
- 契約不適合責任の範囲整理
擁壁・崖条例
高低差や古い擁壁がある土地は、安全性・建築計画・造成費に影響します。
- 擁壁の構造・検査済証
- ひび割れ・傾き・水抜き穴
- 崖条例・宅造規制区域
- 補修・再築費用の見込み
文化財包蔵地・ハザード
埋蔵文化財や災害リスクは、買主の建築計画と価格判断に影響します。
- 試掘・届出の必要性
- 洪水・土砂災害・津波リスク
- 液状化・内水氾濫
- 重要事項説明での整理
土地売却にかかる費用の具体例
金額は物件条件・地域・依頼先・売買価格・測量範囲により変動します。実務上の概算目安として整理しています。
| 仲介手数料 | 売買価格×3%+6万円+消費税 売買価格400万円超の場合の上限目安。例:3,000万円なら105.6万円、5,000万円なら171.6万円、1億円なら336.6万円。 |
|---|---|
| 売買契約書の印紙税 | 5千円〜6万円前後 契約金額により変動。例:1,000万円超5,000万円以下は1万円、5,000万円超1億円以下は3万円、1億円超5億円以下は6万円の軽減税率目安。 |
| 確定測量・境界確定 | 35万円〜120万円前後 一般的な宅地は35万円〜80万円前後。官民境界、隣地多数、不整形地、面積大、道路水路立会いありの場合は100万円超も想定。 |
| 境界標復元・境界確認書 | 5万円〜40万円前後 境界標の復元、隣地立会い、筆界確認書作成など。測量範囲と隣地数により変動。 |
| 越境覚書 | 3万円〜20万円前後 塀、庇、雨樋、配管、樹木、ブロック、擁壁等の越境がある場合に作成。 |
| 建物解体費 | 木造:坪4万円〜8万円前後 鉄骨・RC:坪7万円〜15万円超 前面道路、重機進入、アスベスト、残置物、地中埋設物により大きく変動。 |
| 残置物撤去費 | 10万円〜100万円超 家財、倉庫、庭石、樹木、浄化槽、井戸、古い工作物がある場合は追加費用が発生。 |
| 造成・整地・外構撤去 | 20万円〜300万円超 高低差、盛土、切土、排水、擁壁、階段、車庫、ブロック塀撤去により変動。 |
| 擁壁補修・再構築 | 50万円〜1,000万円超 高さ、延長、構造、安全性、確認申請、地盤条件により極めて大きく変動。 |
| 土壌汚染・地中埋設物調査 | 10万円〜数百万円超 工場跡地、ガソリンスタンド跡、解体後の地中障害、古井戸・浄化槽・基礎残置がある場合に注意。 |
| 農地転用・開発関連 | 10万円〜100万円超 行政書士費用、開発許可、造成計画、排水協議、農地法許可・届出など。 |
| 抵当権抹消・司法書士 | 1.5万円〜5万円前後+登録免許税 住所変更・相続登記がある場合は別途。 |
| 譲渡所得税・住民税 | 譲渡益が出た場合に課税 短期譲渡は約39.63%、長期譲渡は約20.315%が目安。特例の有無で大きく変わります。 |
ケース別・費用シミュレーション目安
境界明確な更地
約120万円〜250万円
- 仲介手数料
- 印紙税
- 司法書士費用
- 必要に応じて簡易測量
古家付き土地
約250万円〜600万円
- 仲介手数料
- 解体費
- 残置物撤去
- 測量費
- 印紙税
境界不明・越境あり
約180万円〜500万円超
- 確定測量
- 境界確認
- 越境覚書
- 隣地調整
私道・セットバックあり
約150万円〜450万円超
- 私道持分確認
- 道路後退協議
- 測量
- 価格調整リスク
市街化調整区域・農地
約50万円〜300万円超
- 農地転用
- 開発許可
- 行政協議
- 買主限定リスク
相続土地
約30万円〜200万円超
- 相続登記
- 戸籍収集
- 遺産分割協議
- 税務確認
税金の概要と特例判定
土地売却の税額は「譲渡所得」が出るか、所有期間が短期か長期か、居住用・相続・事業用などの特例が使えるかで大きく変わります。最終判断は税理士へ確認してください。
基本計算式
譲渡所得 = 売却価格 − 取得費 − 譲渡費用 − 特別控除
取得費には購入代金、購入時仲介手数料、登記費用、不動産取得税、測量費などが含まれる場合があります。
取得費不明の場合
概算取得費:売却価格の5%
古い相続土地などで購入資料がない場合に検討されます。ただし取得費が小さくなるため、税額が大きくなりやすい点に注意します。
短期譲渡
約39.63%
売却した年の1月1日時点で所有期間5年以下。所得税30%、復興特別所得税0.63%、住民税9%が目安です。
長期譲渡
約20.315%
売却した年の1月1日時点で所有期間5年超。所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%が目安です。
各種特例を利用できるケース・できないケース
| 居住用財産の3,000万円特別控除 | 使える可能性自宅敷地を売却する場合、または自宅を取り壊した後の敷地売却で一定要件を満たす場合。 使えない可能性投資用土地、事業用土地、別荘、親族等への譲渡、居住実態がない土地、取壊し後に貸付・事業利用等をした場合。 |
|---|---|
| 被相続人居住用空き家の3,000万円特別控除 | 使える可能性相続した空き家またはその敷地を一定期間内に売却し、耐震・取壊し・譲渡価額などの要件を満たす場合。 使えない可能性被相続人が一人暮らしでない、相続後に賃貸・事業・居住利用した、期限超過、譲渡価額超過、耐震要件未充足など。 |
| 相続財産を譲渡した場合の取得費加算 | 使える可能性相続税を納めた人が、一定期間内に相続財産を売却する場合。 使えない可能性相続税が発生していない、期限を過ぎた、対象財産でない、他の特例との関係で適用不可となる場合。 |
| 10年超所有軽減税率 | 使える可能性自宅敷地等の居住用財産で、売却年の1月1日時点で所有期間10年超などの要件を満たす場合。 使えない可能性居住用財産に該当しない、所有期間10年以下、親族等への譲渡、過去の適用制限に該当する場合。 |
| 事業用資産の買換え特例 | 使える可能性事業用として使っていた土地建物を売却し、一定期間内に事業用資産へ買い換える場合。 使えない可能性単なる遊休地、居住用、自家用、買換資産の要件未充足、事業利用しない、期限を満たさない場合。 |
| 固定資産の交換特例 | 使える可能性土地と土地など同種資産を交換し、双方が1年以上所有、交換後も同じ用途で使用するなどの要件を満たす場合。 使えない可能性売買に近い交換、差額が大きい、用途変更、短期所有、同種資産でない場合。 |
| 収用等の5,000万円特別控除 | 使える可能性公共事業、道路拡幅、区画整理等で収用・買取りとなる場合。 使えない可能性通常の民間売買、任意売却で収用証明等がない、期限・手続要件を満たさない場合。 |
| 低未利用土地等の100万円控除 | 使える可能性一定の低額土地で、低未利用土地等確認書などの要件を満たす場合。 使えない可能性売買価格が要件を超える、確認書がない、親族等への譲渡、要件不充足の場合。 |
売却前・契約時・決済時に必要な書類
売却前
- 登記識別情報または権利証
- 固定資産税納税通知書
- 固定資産評価証明書
- 公図
- 地積測量図
- 境界確認書
- 測量図
- 建築確認関係資料がある場合
- 越境覚書
- 賃貸借契約書がある場合
- 本人確認書類
- 印鑑証明書
契約時
- 本人確認書類
- 実印
- 印鑑証明書
- 登記識別情報
- 固定資産税関係資料
- 測量図
- 境界確認書
- 収入印紙
決済時
- 登記識別情報
- 実印
- 印鑑証明書
- 本人確認書類
- 固定資産税等精算資料
- 抵当権抹消書類
- 振込先口座情報
- 司法書士への委任状
THE不動産入札による土地売却のメリット
複数買主による競争原理
一社・一名だけの交渉ではなく、複数候補の価格と条件を比較できます。
価格と条件を同時比較
高値だけでなく、確実性、スケジュール、契約条件も総合判断できます。
透明性の高いプロセス
公開性、公正性、説明責任を重視し、売主様の納得感を高めます。
レインズ活用
不動産流通市場へ正しく情報を届け、買主探索の幅を広げます。
囲い込み防止
売主様の利益を最優先に、閉鎖的な取引を避けます。
資産価値を最大限に
土地の個性と可能性を整理し、最適な買主との出会いを目指します。
土地売却チェックリスト
よくある質問
大切な土地を、閉ざされた取引ではなく、透明な競争の中で。
THE不動産入札は、売主様の大切な資産を、透明性の高い市場原理の中で正しく評価し、価格と条件の双方から最善の売却を目指します。
ご先祖様から受け継いだ土地、長年守り続けてこられた土地に敬意を払い、売主様の納得と資産価値最大化のために尽力いたします。